東海北陸自動車道 鋼製高欄 / guard-fence design / 日本道路公団
名古屋と富山を結ぶ東海北陸自動車道の橋梁に設置される支柱と横ビームからなるメタル製高欄のためのデザインである。
東海北陸自動車道は、飛騨、白川郷などすばらしい景観の山間部を通過するため、橋梁部においても、周囲の景観に配慮した、透視性が高く、シンプルなデザインが要求された。
これまで、高速道路の橋梁部ではコンクリートの壁高欄が一般的であり、コンクリートの壁の圧迫感が大きく感じられていた。ここでのデザインは、今までの圧迫感をなくすために、支柱の奥行きを重視している。
支柱の形態は、地覆の奥から手前に緩やかにカーブさせて横ビームを支持している。支柱の断面はH型であり、それぞれの上下横ビームを支える2本の支柱を組み合わせたデザインである。この2本に別れたH型の断面によって、陰を作り、より細くすっきりした印象を持たせている。
また、横ビームは自動車からの視点を重視して視線方向に長い楕円形断面を使用し、透視性を高めている。
これらの緩やかなカーブ、H型断面、楕円形横ビームの組み合わせによって、より柔らかな印象のデザインをつくり出している。2001年度グッドデザイン賞受賞。
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