2003
テクノ フォレスト / highway identity design / 日本道路公団
このプロジェクトは、第二東名の豊田工事事務所管内の豊田ジャンクションから発して豊田東〜刈谷までの本線高架橋の区間について、一貫した視点を持ってデザインを行うものである。
ここでは、ただ構造物のデザインのみではなく、対象地域である豊田東〜刈谷の新しく建設される高架橋の連続する区間において、地元住民の方々に広く第二東名の事業に対する理解を促し、周辺環境との本線構造物の調和と共存を図る目的で計画された。

ハイウェイ・アイデンティティが意味するのは昨今、民間企業、公共機関でも一般的になった「CI/コーポレート・アイデンティティー」の考え方に準ずるものである。CIは、企業等が自社の姿勢、個性、活動などを社会に対して広く、分かりやすく差別化してアピールするために、オリジナルの社名を始め、ロゴマークなどを設定し同一のイメージ・デザインを展開し、その取扱を統一的に取り決めることを言うが、ここで言う「ハイウェイ・アイデンティティー」は、主体を第二東名高速道路の豊田工事管内路線に置き換えたものといえる。
全体コンセプト、「テクノ・フォレスト」には21世紀の生活を考える技術によって建造される「構造物の森」、「技術と環境の融合」の意味合いがある。
表は、対象区間における地域特性と、それに対応するデザインや施策の考え方を示したものである。主軸となるのは、区間毎の高架橋構造物のデザインですが、下部工(橋脚)の形状の違いによる愛称(ケヤキ、カシなどの樹木名)や、橋脚ナンバープレート・アイコン、キャラクターなどコミュニケーション・デザインに発展させている。
photo: yoshiaki tsutsui | graphic: tycoon graphics