三郷ジャンクション / ルーバーフェンスデザイン / fence design / 日本道路公団
都市化が進む過程で現れる住宅地と田園の入り交じった都市郊外の風景。生活の中で自動車での移動は必要不可欠となる。こういった場所では、人工物の全くない自然環境は存在し得ない。人工的な環境を受け入れ共存していかざるを得ない。また、都市化の進む過程でこれまで持っていた空間性/場所性を失う危険性も孕んでいる。高速道路空間は、走行者の安全・快適性を確保していくと同時に、周辺地域の生活者への構造物群の圧倒的なスケールのインパクトがあることを考慮しなくてはならない。生活空間/場所の特性と構造物群との共存を目指すことで、第二の自然ともいうべき新しい風景が生まれるだろう。
生活環境や自然環境との調和と保全に十分配慮し、「水と緑の街に映える」自動車道路を目指している東京外環自動車道三郷ジャンクション。住宅地と田園が混在する東京郊外のベットタウンに位置している。周囲は低層住宅が多く、高架橋構造物はその風景の中で圧倒的な存在感を持つ.
ここではドライバーには、できるだけ外部空間が見渡せる透明性を確保することで走行時の開放感を演出し、周辺地域の生活者に対しての圧迫感を軽減、軽やかさを演出するためスレンダーでシャープな構造を採用している。
落下物防止柵が設置される個所は、長い高架橋の連続性の中に位置し、デザインのすでに決まっていた遮音壁や桁隠しなど他の要素と直接隣接することも想定されるため、これらとのバランスも考慮しデザインをしている。
従来型・従来耐候性アップ型・デザイン新型の3種類でライフサイクルコストの比較を行うことで、景観性と同時にコスト縮減への社会的な要請との接合点を見いだし、バランスの良いデザインを目指している。
*従来型/耐用年数10年 従来耐候性アップ型/耐用年数20年 デザイン新型:耐用年数30年
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