北船場アートウォールプロジェクト / construction site design / 北船場くらぶ
コンセプトは「土地の記憶のアーカイブ」。
北船場は、 かつて大阪が天下の台所と呼ばれた頃、格式ある船場商人の文化の街だった。時代の流れと共に、商家のお屋敷、商人の胴性骨、文化の香り気高い近代建築、かつての街の面影、華やかな船場の商人文化は消えかかり、格調ある船場のことばも忘れ去られようとしていた。ここでは、埋もれつつある船場の土地の記憶を掘り起こし、道行く人に船場の街の財産を再確認し,これからの船場を考えてもらうことを意図した。


デザインとしては、船場商家の話しことばである「せんばことば」を歩きながら読むことを想定し、語りかけるように横組みの大きな文字を並べた。反対にじっくりと読ませる部分には縦組みで適度な大きさの文字をレイアウトした。対象場所は、交差点を含んだ狭い路地空間であり、この空間性を活かして、それぞれ入口を4箇所設定し、そこから中に入っていくと言葉に包まれ船場の文化を体感できるグラフィックデザインとした。3箇所のそれぞれ別の工事現場が、工事中という空白の一定期間、街を楽しむ空間として再生した。開発で分断されていく場所を、一時的に仮囲いがつなぐこととなる。
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