新宿サザンビートプロジェクト2007 / 新宿IDみらい篇 / construction site design / 国土交通省 東京国道事務所

2005年末よりスタートし3シリーズ目を迎える新宿サザンビート
プロジェクト。これまでの2シリーズでは新宿の歴史そして現在を活写して話題を呼んだが、
つづく新シリーズのテーマは新宿の未来、新宿を愛するすべての人にこの街の近未来を思い描いてもらうこと。
鮮烈なインパクトで迫ったこれまでとトーンを変え、今回は、新宿に初めて足を踏み入れたあの日、誰の思い出にもあるような「木綿のハンカチーフ*」なストーリーを設定。東北出身のオリジナル若者キャラクター“みちの みらいくん”やどこかで見かけたことある新宿の人々や新人類が、2016年/新宿駅南口地区基盤整備事業完成 を舞台に、のびのび生き生きする未来絵図が、
新しいウォールグラフィックとして誕生する。これと平行し、仮囲いでは描ききれない日々のストーリーをブログサイト“しんじゅくのみらい”にて大展開。“みちのくん”が2016年の近未来新宿から発信するヴァーチャルなブログサイトは、未来から現在を見通す視点を用意、訪問者にとって気軽に、もうちょっとリアルに、未来の新宿づくり=自分たちの街づくり、に参加し共に考え、発言してゆけるような場に育ててゆくつもりである。

年末年始には、毎回恒例の工事用照明器具による2種類のライティングを実施。“ひかり回廊”では、プログラム制御されたスポットライトの動きのある光が、約150mの工事迂回路をまるで上演中の演劇の舞台のようにダイナミックに彩った。もう一つ、正月の工事休止期間、仮囲い内側のストックヤードを活用した現場従事者からのメッセージ ライティングは、おなじみ内照式カラーコーンによるピースフルな“顔文字の地上絵”が出現。工事現場を通りがかった人の足を止めた。そこから写メールを受け取った多くの人にも微笑ましいひとときを届け、ネット上でも静かな話題になった。

*「木綿のハンカチーフ」:太田裕美が1975年12月に発売したヒット曲。都会へ旅立つ若い男と故郷に留まるその彼女との恋模様が唄われた。



photo: momoko japan
cd: ステュディオ ハン デザイン ad&d: タイクー ングラフィックス il&website:加藤貴文 cl: 国土交通省東京国道事務所