Fraulein / gate and fence design / 新日軽株式会社

 

アルミ鋳物門扉のデザイン。
既存の鋳物門扉というと,鍛造調やアンティーク調,見た目の重厚さを強調したモノなど,いわゆる鉄製の模倣が多い。私たちはアルミという現代的素材が本来持つ軽やかさ,やわらかさなどの長所や鋳物特有の造型性,部材の形状による質感や陰影の変化を活かし、これまでにはないアルミ鋳物ならではのデザイン性の実現を目指した。また,このシリーズは門扉のラインナップのうち,普及価格帯の商品であり,従来の「手頃な価格帯の商品は選択肢が限られてしまう」という顧客にとってのデメリットをもデザインにより払拭する個性と質を確保した。

このシリーズの特徴は一見すると,グリッドやストライプのシンプルな佇まいでありながら、遠くから扉を眺めたとき【景観との調和】、歩み寄って扉を開けたとき【個性の表現】扉の前を通り過ぎたとき【シークエンスの演出】..日常のワンシーンごとに様々な奥行きある表情を楽しめる。また,本シリーズは普及価格帯であることや,多様化する現代の日本の住宅事情を考慮にいれ,和や欧風,モダンといった住宅スタイルとも調和する現代的で幅の広いデザインバリエーションとなった。

新日軽 フロイラインwebサイト

 

type a
高層ビルが整然と建ち並ぶ都会的イメージ。多角形の部材が向きを変化しながら並んでいて,近づくにつれシャープな格子が光りを受けて刻々と変化し奥行きある存在感を放つ。ステン色が生える。

type b
全体のシルエットはシンプルな格子の門扉。しかし、格子部材の奥行きを変化させており,見る角度でウェーブのような有機的な印象に。アルミの柔らかな印象を活かしたデザイン。

type c
親しみが持てるテキスタイルをモチーフとしたチェックのデザイン。縦・横の部材を編み込むように立体的に配置した。また格子の断面形状が一本一本異なり,特注品のような高い質感をもつ。

type d
紋様をイメージさせる幾何学的なパターン。格子の断面形状を菱形とし、トラディショナルな印象の中にも上品さ、シャープな印象をもたせた。色味の選択によってモダンにも和風にも多様な表情を持つ。

type e
マリンストライプのようなさわやかさ、リズミカルなデザイン。2種類の横ストライプにより軽快な表情を与える。

type f
下から上へとグラデーションの横格子が門扉のなかにリズムをつくりだすとともに、太めの縦ラインが安定感をつくりだす。